Traveler's Spirit

可愛い子には旅をさせよ、とはよく言ったものだと感心する。

振り返れば私が初めて海外へ行ったのは8歳の時、両親は同行せず、既に1人だった。今思えば驚きの度胸である。行かせた両親の度胸も同じく。
けれど当時の経験は今でも覚えているし、私のベースに大切な何かを植えつけたはずだ。

大人になってからの旅では、必ずひとつは何か自分で自分にハードルを用意している。わざわざお金を払って行くのだから、楽しい美味しい美しいで終わりにしてもいいのだが、その後にステップアップできるような課題を出してそれをクリアすると、少し脱皮できるような気がするのだ。

一人旅は気楽でいい。
心の向くままにプランを変更できる。
けれど何年後かには、大切な誰かと共に異国の地に落ちる夕陽を見るのもいい。美味しいお酒を片手に心を委ねられる人と共有する景色。そんな状況を想像できるようになっただけ、かけた時間の重さもあるのだと思う。
大人になればなるほど、誰かと分かりあうのは難しいのかもしれない。むしろそれだけ互いに自己が確立されていた方がいい。
以前友人が言っていた、1人で見えるものと2人で見えるものは違う、と。
どちらの方が良いという意味ではないと思う。

可愛い子には旅をさせよ。

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