滲む夜のラインクリシェ

ただひたむきに、やるべきことがある気がして

けど足早に、メロディーのないクリック音で

まぁそれなりに、慣れてしまったんだ

いとことなげに、何もなく装うのも

さぞ悲しげに、ここには出せない

否ほんとうは、くすぶっているのか

もう戻れない、できない自分が

ひとりで、あるいて、とまって、うつむく

 

ララ口ずさむ、あの時の小さな声は

また怖気付く、迫り来る新しいことに

ねぇ聞かせてよ、いつかの話の続きを

もし明日なら、きっと遅いと言っちゃう

この戯言が、内なる反復の残響

今この瞬間、ぞっとするような諦め

とき満ちたりし、唄の値のごとし

まもって、まよって、ふあんで、うつむく

 

きっと、どうでもよくて

されど、わりきれなくて

またも、立ち尽くして

それも、お決まりの醍醐味で

よもや、知るまいとして

いわば、あの曲のようで

いつか、何かに出会って

そうか、答えを知る