いいたいことといえないこと

静かな夜、
答えを探すと理由に辿り着く。
でもその理由は自分の中に帰結していると気づいて、途方に暮れる。
何も探せない私は、読み終わった本のように行き場がない。
タイミングも、傷つく事も、まるで全てが番狂わせで、やるせない。

寂しい夜、
それは大停電になったかのように、
私には一筋の光も入らない。

私はいつから、真夜中にアイスクリームを買いに行かなくなったのだろう。
私はいつから、会いたい時に会いたいと言わなくなったのだろう。


言葉なんて、言葉なんて。
そうやって軽視することで、言いたいことを言えない理由にして、言葉以前の理由まで言葉のせいにして。
どうしようもないこの想いを抱える、このどうしようもない私のどうしようもなさを、どうしようもないねと私もあなたも認められないのだから。

今までに聞いたことのない言葉を聞いてみたかった。
世界には、そんなに美しい言葉もあるのだと、驚いてみたかった。
でも、存在感のない私は、大停電になっても誰にも気づかれないから、
どんな言葉も、貰えないのだろう。