観覧車に乗せた忘れ物

私は、自分の不甲斐なさと闘う。
もしも明日私が消えてしまっても、誰も困らなければ良いと思う反面、誰かには気づいて欲しいとも思う。
居場所に依存したくないと思う反面、何処かに拠り所が欲しいとも思う。
自分の不甲斐なさを噛み締める。
奥歯が軋むほど、噛み締める。
流動的現在を歩く為の術を、私は模索する。もしも夜空にある沢山の星から、特別な星を見つけてしまったら、どう大切に出来るのだろうか。
その星が唯一つである事は、知ってはいても真に気づけることは少ないというのに。

ごく僅かな確率の、愛おしき出逢い。
繋いだ手の、温もりを。
同じ日は二度と来ない、掛替えのない時間。
もしも私に宿る蝶が小さく痙攣したら、其れはいつかの貴方に届くだろうか。
もしも大切な言葉を此処に記したら、其れはいつかの貴方に届くだろうか。

小さな忘れ物をみつけた。
1/23の朝のことだ。
ころんと転がっていたそれは、存在感と共に切なさと予感を私に与えた。
持ち主がいつかまた此処に来て、忘れて行った此れを見て笑って欲しい。
ただ其の笑顔が見られたら、私は大丈夫の意味も噛み締められるのかもしれない。
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