flow

地下鉄に反射する蛍光灯。
凍えたか細い手が、空を切って行く。
否応なく課せられる現実と。
知る術など無い真実に。
如何足掻いても得られぬ信頼が有るなら、私が重ねて来た言葉の意義は何処に有るのか。
構築はかくも難しく、積み木崩しなどしたく無いのに。
表層に惑わされて見失いたく無い時の、今を。
されど語り尽くせぬ物達は、己の無力さと相俟って野良猫の様に路頭に迷う。
心地良い筈の距離。
送電線程は目に見えない絆。
蚕の繭の意図。
此処に留まるのが大人である証なのか。
深く暗い夜に、息を潜めて。
子供の私が震えている。
大人の私が割り切ろうとする。
誤解と矛盾が解放され、唯、温かい息遣いに満たされれば良いと願う。
如何ぞ、召ませ無垢な心を。
いつか不器用な私の欠片が、誰かの奥深くの優しさに届きます様に。
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